2009年7月アーカイブ

カンシャクを起こすのは、自分の重い通りにならない辛さや悲しさがあふれてきて自分ではどうにもならない状態になってしまっていることをいいます。

子供は抱っこをしたり「よしよし」となだめるなどで気分を変えて大きな親の愛情で包み込んで落ち着かせることができます。

大人で障害を持たれている方の場合はカンシャクにも年季が入っています。

幼いころから今日まで溜め込んできた気持ちのもやもやは、長年「ガマン」してきているので出るときは嘆きだったり、怒りだったり「いびつ」な形で現れます。職員は困りますからそのようにならないように防衛線を張ります。

でもその人がほしいのは「Only one」のつながりですからそう簡単にやめることはできません。"生きることを確認できる生命線"だからです。手を変え品を変えアプローチしてきます。唯一学習した方法なのです。

私たちができることは大変なエネルギーが必要です。その人がもっともほしいもの"揺るがない安心感のもてる関係性"を信用してもらえるように関わらなければなりません。それしか手はないのです。

(職員向けメッセージより)

人生の処方箋

人は人生のひと時に自分自身を"価値のないだめな存在"と思えてなかなか払いのけることができない時期があります。食事が取れなくなったり眠れなかったりと心因反応が出てきます。

人が辛くて苦しいと思ってしまうことは、すぐには解決策が出ないことだからです。答えが出ないことなので人は深く悩んでしまいます。

そばにいる人ができることは、助言ではなく、辛い気持ちに共感する慰めの言葉です。答えはその人しかできないことですが、他者は「つらいね!」と言葉をかけることはできます。そのことで一歩踏み出す"勇気の芽"が生まれます。

自分のことで精一杯になっている状態から抜け出すために自らしなければならないことは、様々な人間関係に"向かおうとする心がまえ"です。小さな関係の中にある"喜びに感謝しようとする"ことです。

一人で悩んでいても良くはなりません。でも、一般社会では刺激が強すぎます。この仕事をしていて障害のある人に助けられたことは何度となくあります。

ささやかな笑顔からです。

痛みの中から学んだ私の"人生の処方箋"です。

(職員向けメッセージより)

"楽に"生きる

最近3人のすぐれた実践家の講演を聴きました。いずれの方たちも人生の先輩でもあり大きな影響を受けてきた人たちです。

活動家、人情型、研究職とタイプの違いはあれどそのメッセージ性は今なお進化して鬼気迫る命を懸けた戦いをしています。

「障害のある人たちはこんなに辛い状況にあるのに、あなたたちは手をさしのべないのか」と言われているようでした。

人は人生の最期に何を想い、何を伝えたいと思うのでしょうか。

この人たちは、"やわらかく"はなっています。今のほうが伝えたいことが明確に伝わってきます。老いなのでしょうか。イヤ、いろいろなことを体験し本当の内なる声に正直に生きようとすると目的的に生きるようになります。

人は自分にとって本当に価値があるもの、大切なことが明確になればそれを達成しようと自然と行動を起こすと言われています。これをRAS現象(脳幹網様体賦活系・・・時実利彦)といいます。

最適な方法論も"その境地"になった時自然と生まれてきます。

年をとることに不安はありますが、楽に生きられると言います。

(職員向けメッセージより)

べてる流にいうと、病気が悪化している状態を「苦労している」と言います。

辛く苦しく爆発(パニック)を起こしてしまう状態も「苦労している」状態です。

人は、コミュニケーションがうまくいかず辛いことや、家族や大事な人との関係で悩んでいるときは「苦労している」ときです。

問題行動というと、厄介、困った人になってしまいますが「苦労している」人ならば、歩みより語りかける言葉は「ご苦労様」です。

「ご苦労様」と言う言葉は、「あなたの辛さは知っているよ!」とうメッセージです。気分が楽になる響きがあります。

べてるのもっとも大事にしていることは、「三度の飯よりミーティング」という自助グループです。「自助」と言いながら彼らの発言の中では「仲間がいるからがんばれる」と言うようなことが何度となく聞かれます。

孤立・不安→「爆発」の繰り返しから「仲間・わかってくれる人」がいる、という革命的な変化の中で「不適応状態を起こしてしまう自分と...共存していく」という「回復」にかかわる支援、私たちも「苦労をしてる人」というイメージを持ってみてはいかがでしょう。

(職員向けメッセージより)

べてるまつりに参加してきました。

会場に着くと精神科医の香山りかさんの基調講演が始まっていました。

講演後べてるのキーパーソン名PSWで現在大学教授の向谷地さんとの対談となりました。
香山さんは、TVでのコメンテーターそのままで飾らない物言いで、「べてるの人たちはカルテがあるだけで大切にされていいな!私だって苦労しているのに!」と言って笑いをとっていました。

精神障害を持つ人たちを支えるべてるの理念は、「三度の飯よりミーティング」「弱さの情報公開」などユニークな表現です。

病気で悩んだり苦しんでいることを「苦労」と言い、症状が軽くなることを「回復」と言います。

活動の中心となる「当事者研究」は、当事者自身が自分の体調や気分、生活上の困難の意味や起こり方のパターンを見極めて、自分にあった自己対処(自分の助け方)の方法を見出して現実の生活を変えていくという取り組みです。新たな精神障害者への支援方法として世界中から注目されています。

笑いの中に自然と涙が頬をつたう"心が揺さぶられる"研修でした。

(職員向けメッセージより)

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