2008年7月アーカイブ

福島智さんをしっていますか。

福島さんは、視覚障害と聴覚障害をもたれている方です。現在、東大の準教授をされています。私も一度お会いしています。
彼は、自立支援法の応益負担は、「無実の罪で収監された刑務所からの保釈金に等しい」と言っています。

刑務所とは、犯罪者に罪を償わせるために行動の自由を奪う場所です。
人が生きる上で、自由の制限が犯罪者に大きな苦痛を与えるものだから、犯罪の抑止力になると私たちの社会は考えています。
障害を持たれている方たちは、行動の自由やコミュニケーションの自由が奪われているという意味でいわば「目に見えない透明な壁に囲まれた刑務所に無実の罪で収監されている」ようなものだということなのです。
皆さんはどのように思いますか?

私はこのように考えます。
私たちの仕事は、「目に見えない刑務所」を取り除いていく"いとなみ"なのです。

(職員向けメッセージより)

「人は他の人から支えられていると感ずる時、そのことだけで癒されている」

私の好きな言葉です。
障害の重い方への対処を考える時、もちろん、行動療法的なアプローチ(みなさんがティーチプログラム)と呼んでいる構造化のアイデア)が大切ですが、利用者の皆さんが安心できる「人的な環境」を整えることがとても大事なことです。

生活棟に入り、張り詰めた空気が流れているのか、ゆるやかな空気が流れているのかでは、大きく結果が違ってきます。「最近落ち着いているな、そういえば自傷が減っているな」というように、周りがその落ち着いている状況を理解するのは、時間がかかることです。

ですが近道はないのです。
その為には、職員同士も関係をよくするようん努めなければなりません。
福祉の職場とは、そのような職場です。

(職員向けメッセージより)

このアーカイブについて

このページには、2008年7月に書かれたブログ記事が新しい順に公開されています。

前のアーカイブは2008年6月です。

次のアーカイブは2008年10月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。